第一章|早稲田卒、就職ゼロ。僕が最初に選んだのは、浪人ではなく“迷走”だった– 公務員浪人・派遣バイト・自己啓発…名門大卒の僕が社会に拒まれた3年間 –

悩む学生
▲ 就活、どうしたらいいかわからなかった学生時代——(イメージ)

僕は、早稲田大学を卒業しました。
けれど、就職活動の時期はリーマンショックの余波が色濃く残っていた。
名の知れた企業や官公庁に就職できた人は、決して多くありませんでした。

2年間の浪人生活の反動で、大学時代はどこか気が抜けていて、遊んでばかりいた僕は──
当然、納得のいく内定を一つも得られませんでした。

手持ちの中で一番マシだったのが、平均年収350万円のSE職。

「あれだけ思い焦がれて、やっとの思いで乗り越えた大学受験の結果が……これ?」

そんなやるせなさを抱えたまま、10月の内定者懇親会に参加しました。
けれどやっぱり、この会社で働く未来が、どうしてもイメージできなかった。

翌日、僕は採用担当者に電話をかけ、内定を辞退
こうして、就職浪人という道を選びました。


「何を目指せばいいのか」すらわからなかった

そもそも、「会社で働くのはカッコ悪い」なんて粋がっていたような学生時代——

就職活動は何をすればいいのか全くわからなかった。

悩んだ末、残っていた奨学金を使って予備校に入り、都庁職員を目指すことにしました。

けれど──1年、さらに半年。
公務員を志す予備校仲間たちと過ごすうちに、次第に気づいていきました。

「自分には、向いていないかもしれない」

安定を最優先にする公務員の働き方に、どうしても自分の中の何かが馴染まなかった。
周囲との温度差が、いつの間にか「」になっていました。

そして26歳のある日、僕はペンを置きました。


現実を受け入れながら、もがいた日々

生活費を稼ぐため、都内で派遣バイトを始めます。

就活に敗れた自分が情けなくて仕方なかったけれど、
目の前の現実を受け入れるしかなかった。

同時に、自己啓発本をむさぼるように読む日々が始まります。

「成功とは、“常識”の外側にある」(神田昌典『非常識な成功法則』)


「金持ちはお金のためには働かない。お金を自分のために働かせる」(ロバート・キヨサキ『金持ち父さん 貧乏父さん』)


「人が心に描き、信じたことは、必ず実現できる」(ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』)

──本の言葉が、救いでした。
どこかで人生をしくじった自分でも、やり直せるんじゃないか。

燃えるような焦りと、かすかな希望だけを心の支えに、もがいていました。


そして、転機が訪れる

そんな僕に、転機が訪れます。
きっかけは、派遣先の現場で出会った、ひとりの男の言葉でした。

彼は目をキラキラさせながら、こう言いました。

「僕は20代でマンションを建てた実業家に、ビジネスを教わってる。 君も何かやりたい気持ちがあるなら、紹介してあげようか」

──その言葉に、胸の奥がざわつきました。
「このままじゃ終わりたくない」
そう思った僕の人生は、静かに、けれど確かに次の章へと動き始めたのです。


でも──これは、まだ序章にすぎません。

次章では、僕が初めて
「自由に生きる力を手に入れた」と感じた、
ネットワークビジネスとインターネット物販の物語を綴ります。

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高峰 凌
36歳/東京近郊在住/妻と二人暮らし/投資詐欺で全財産喪失/ゼロから資産形成→FIREを目指すタクシードライバー